田舎暮らしの醍醐味は自然と共に暮らし、季節を楽しむこと。

第7回 ジャガイモの収穫

立秋が過ぎて暦の上ではもう秋だと言うのに日本全国暑い日が続いている。私が住むここ信濃町は元来冷涼なところで、最高気温が三十度を超すことは殆ど無かったのだが、今年は気温三十度を越す日が幾日かあった。このような日は信濃町と言えどもさすがに真夏の暑さを感じる。六月と七月梅雨の期間の気温が低く、半袖一枚では肌寒い日があったことを思うと、気温の変わり様は極端ともいえる。

ところで、私は町から畑を借りて少しばかり家庭菜園をやっている。今年は五月の作物を植えつける時期に気温が低く、通常の野菜では育たないと思い、近所の人とも相談の上、ジャガイモと長ネギを多めに植えつけることにした。

第6回 行政単位は小さいほど良い

私が住む信濃町は、人口が一万人に満たない小さな町だ。町の年間予算が約四十五億円というから、一般企業と比較しても中小企業の部類に入る。
そのため古くからこの町に住んでいる人は、町内どこに行っても顔見知りばかりだ。顔見知りになるのは住民同士ばかりではない。役場の職員、町会議員はては町長まで顔見知りとなる。町内でばったり役場の職員に会ったりすると「やあ、こんちわ。そういえば、あの件どうなったやぁ」「あ、あれね、あれは・・・・しといたから。またなんかあったら電話でもくんない。」というような会話が交わされる。
これは小さな町で、地域社会が狭いため、行政も身近であるが故の会話なのだ。行政の側も地域事情をよく把握している。「どこどこの誰々さんの家は、お年寄りが今まで一人で住んでいたが、去年の秋に亡くなって、今は空き家になっている筈だ。貸家にして良いか、また聞いてみるか。」というように。町の人口が一万人に満たないような小さな町だから、役場の職員とは顔見知りも多く、何かと便宜を図ってくれる。自分の意思も行政に反映しやすい。町民はどの職員が何を担当しているのか属人的に把握している。狭い社会であるが故の利便性なのだ。

第5回 田舎の人は純朴

田舎暮らしを希望する人が一番気になるのが、近所付き合いかもしれない。
つまり濃密といわれる田舎の人間関係だ。確かに都会に比べると人間関係は濃密である。道を歩いているとすれ違う人には近所の知り合いが多く、必ず「お早う」「今日は」等の挨拶し、そして「この前はご馳走様」とか「今度またお茶を飲みにおいでよ」と言葉を交わす。実際に近所の家でお茶をいただく機会も多い。
秋から冬にかけては野沢菜漬けが最高に旨い。

第4回 体験生活ノススメ

近頃、田舎暮らしを希望する人が増えているという。テレビ番組でも都会から田舎に移住し、田舎の生活を楽しんでいる人の生活振りを伝えている。テレビ番組を見ていると、田舎生活の良い面ばかりが強調されて、その裏側に潜む「負」の側面には余り触れていない。このようなテレビ番組を見て触発された人が、いきなり田舎暮らしを始めても、田舎の厳しい気候風土に耐えかねて、途中で逃げ出すことにもなりかねない。そこで、田舎暮らしの失敗を回避するために、一度、いや最低二度は体験生活をしてみることをお勧めする。世界網(インターネット)などで情報を集めるのも良いが、現実を肌で感じるには実際に生活してみるのが一番だからである。「生活」である以上、一日や二日では短すぎ、最低一週間、出来れば一ヶ月くらい滞在することをお勧めする。滞在期間が短すぎると、単なる観光旅行になってしまい、うわべだけをさらっと撫でるだけで終わり、田舎の本当の良さがわからない可能性がある。体験生活は、一度は最も良い季節、そして一度は最も厳しい季節をお勧めしたい。

第3回 雪割草

北信濃にもようやく遅い春本番がやって来た。私が住んでいる信濃町は、北信濃地域でも春の訪れが一番遅い所だ。最大一メートルはあった雪は殆ど消え、日差しも強くなり最高気温が十度を超す日も多くなった。我が家から見える飯綱山、戸隠山、黒姫山の姿も冬の間は白一色であったが、雪解けが進んで白と黒の斑模様に変わりつつある。また、鮮やかな黄緑色のフキノトウや黄色い福寿草が花を咲かせ、今まで雪の下でじっと耐えていた命が一斉に活動を始めた感じである。

ところで、我が家の庭には、雪割草が十株程自生している。

第2回 もうじき四月なのに

私がここ信濃町に移り住んで、今年の五月でまる二年。ここで冬を越すのは今年で二回目となる。一回目の冬は、積雪量がとても少なく、地元の人に言わせると、例年の三分の一程度とのことであった。そのため除雪作業はとても楽であった。

 

これがまあ、終の棲家か雪五尺

 

と小林一茶が詠んだ土地柄だけに、冬の厳しさはある程度覚悟していた。また、本当に寒いときは最低気温が氷点下二十度にも達すると脅かされた。そこで、防寒具を整え、懇意にしている大工さんから中古の除雪機を譲ってもらい、ストーブ用の薪をたっぷり備蓄し、越冬に備えて準備万端整えていた。ところが、いざ冬を迎えてみると、最低気温こそ氷点下二十度近くまで下がったが、雪については想像したほどの積雪量は無く拍子抜けした。一番多いときでも積雪量は五十センチメートル程であり、雪に埋もれた家を必死で掘り出すような事態を想定していたが、全くの杞憂であった。従って、例年二~三回は必要となる屋根の雪下ろしも、このときは一度もやらずに済んだ。

第1回 ワカサギ釣りの話

北信濃は雪に埋もれる厳しい季節になりました。と書きたいところですが、今年は暖冬!雪が降りません。スキー場開きも延期になっています。生活上何かと厄介な雪もここでは観光資源のひとつ。早めに降って欲しいと願っている方も多いでしょう。

さて、この時期ここ信濃町にある「野尻湖」では「ワカサギ釣り」が盛んです。 みなさんワカサギを釣ったことありますか?やったことがなくても氷の張った湖で穴を開けて釣り糸をたらすのを見たことある方が多いかと思います。